伝統工芸・クラフト・国際交流 社団法人京都国際工芸センター

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第26回 『重陽 (ちょうよう) の節句  菊の節句、栗の節句』

9月9日、五節句の一つで、旧暦では菊が咲く季節であることから菊の節句とも呼ばれます。縁起の良い「陽(奇数)」の数が重なる日、その奇数の中でも一番大きな数字九が重なるという意味で「重陽」といわれています。

中国では大変めでたい日とされ、菊の花を飾ったり、菊の花びらを浮かべた酒を酌み交わして祝ったりして邪気を払い、不老長寿を願うという風習がありました。

日本には平安時代の初めに伝わり、「重陽の節会(せちえ)」として宮中の行事となり、宮中や寺院で菊を観賞する宴が行われています。江戸時代には武家の祝日になり、その後明治時代までは庶民のあいだでもさまざまな行事が行われていたと伝えられます。

今では他の節句に比べれば、私たちの日常生活とは縁遠い行事となっており、限られた寺社などで行事を行う程度にとどまっています。

京都の上賀茂神社では、無病息災を祈る重陽神事が現在でも行われています。
9日には、境内細殿前庭(ほそどのぜんてい)の土俵の左右から、弓矢を手にした二人の刀禰(とね)が横とびしながら二つの立砂の前へと現れ、「カーカーカー」「コーコーコー」と烏の鳴きまねをした後、近所の子供たちが相撲を行う烏(からす)相撲などの神事が執り行われています。

また、菊は皇室の紋章で日本を代表する花であり、古くから食用としてさかんに栽培されています。

旧暦の9月9日というと現在では10月にあたり、ちょうど田畑の収穫も行われる頃、農山村や庶民の間では「栗の節句」とも呼ばれて栗ご飯などで節句を祝ったということです。

かつて盛んに行われていた重陽の節句が、現代に引き継がれていないのは、旧暦から新暦にこよみが移り、菊が盛んに咲く時期ではなくなってしまったことが大きいのかもしれません。

「菊の節句」としての意味は薄れましたが、秋には全国の各地で菊祭りや菊花展、菊人形展などが開かれています。



今週の問題

重陽の節句はおめでたい5節句の一つでありますが、次のうち5節句として数えられるものはどれでしょうか。

今週の回答

A:お正月
B:お彼岸
C:七夕
D:お盆
七夕

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