一般社団法人京都国際工芸センター(ICC)では、工芸品の振興並びに工芸家の育成支援等を推進する活動を幅広く展開しています。
そうしたなか今般、京都商工会議所の協賛ご協力を得て、伝統工芸品の重要な存立基盤である日本の年中行事の普及啓発をはかる「にっぽん検定講座」を下記により開催いたします。
多くの皆さまのご参加をお待ちしています。
1.事業名 第2回 ICCオープンカレッジ
「年中行事と工芸~にっぽん検定講座」
2.主 催 京都国際工芸センター
(共催:京都商工会議所中小企業経営支援センター)
3.日 時 平成26年2月1日(土)15時~17時
4.会 場 京都国際工芸センター 5階教室
中京区高倉通り三条下る西側 地下鉄「御池」駅下車5分
TEL (075)223-5353 FAX(075)211-6750
5.内 容 日本の年中行事講座(60分) と
「にっぽん検定3級」の受験(50分)
合格者には認定合格証を授与します。
*コーヒーブレイクあり。
6.講 師 当センター専務理事 辻本泰弘
7.定 員 20名
8.参加料 会員及び学生:無料 一般:お一人1,000円
(テキスト料、検定料含む)
9.お申込み・お問合せ 京都国際工芸センター TEL: 075-223-5353
「にっぽん検定」は、京都国際工芸センターが、工芸産業の振興や工芸品の普及、若手工芸家等の支援活動の基盤作りとして、もっとも重要な課題と位置付けている事業であります。 これは単に当センターだけの課題ではなく、歴史と伝統、わが国の文化を代表する京都にとりましても極めて重要な課題であり、ひいては日本の課題であるとも言えましょう。
かつて世界が高く評してきた日本の伝統芸能や工芸の技、その意匠の美しさは、わが国悠久の歴史に培われ育まれてきた全国各地に息づく儀式や行事、習わしなどの中で生まれ発展してきたものであります。
この儀式や行事、習わしなどが戦後の近代化や核家族化、生活の洋式化などに伴い、しだいに廃れ縮小する中で、伝統芸能や伝統工芸は、その存立の基盤を年をおって弱めてまいりました。
とりわけ、伝統的な原材料をもとに分業システムをもって生産加工される工芸品は、まさに 「絶滅危惧種」といっても過言ではない状況を呈しています。
また、儀式や習わし、そこから生まれたしきたりや作法などは、決して堅苦しいだけのものではなく、日常生活における挨拶やお辞儀から言葉づかい、美しい立ち居振舞いや上下関係など、社会生活における人間関係を円滑にするために欠かせない大切なものばかりであります。
日本の豊かな四季に培われた伝統的な儀式や作法、習わしは、工芸復興の基盤のみならず、日本特有の高度な美意識、日本人としてのアイデンティティに通じるものであり、薄れつつある地域や社会とのつながり、世代間のコミュニケーション・ツールとして、また、日本と世界をつなぐ「心のパスポート」として、大いに活用できるものであります。
国により 「古典の日」が法制化され、さらに地域の年中行事等と密接な関わりを有する「和食」が無形文化遺産に登録された今日、日本独自の儀式や習わし、作法などを学ぶことにより、見失われつつある和の文化を見直し、日本人としてのあるべき振る舞いや行動を再確認するきっかけとし、そして、日本のすばらしい技と美をしっかりと受け継ごうではないですか。
多くの皆さまのご参加をお待ちしています。
一般社団法人 京都国際工芸センター
理事長 黒 竹 節 人