WAZAGUギャラリーにて、兵庫県豊岡市に古くから伝わる柳細工を紹介する企画展「豊岡柳 KAGO展」が始まりました。
今回は、豊岡の柳製品を写真パネルで紹介するコーナーを拡大しました。職人が材料であるコリヤナギの栽培から加工まで行なう全国でも珍しいユニークな伝統工芸について、コリヤナギの栽培や、かごの編み方などがわかりやすく解説されています。
兵庫県の豊岡地方は、柳細工の原料となるコリヤナギの産地として千年以上の歴史があり、奈良時代には豊岡の柳筥(やなぎかご)が正倉院に上納されています。代表的な柳細工である柳行李の生産が盛んになったのは江戸時代。昭和まで文箱、小物入れ等に広く家庭で使われてきました。明治以降は持ち手を付けることで旅行鞄などとして広く用いられ、柳細工は入れ物から鞄へと変貌を遂げました。
今回の展示の目玉となるのは、柳細工職人によるバッグ、アタッシュケースなどのかご、かばん製品です。昭和以降、鞄産業の発展とともに素材としての柳が次第に革など他の材料に置きかえられていきましたが、鞄製造の高い技術をもつ職人が再び柳を用いて作ったバッグは柳行李の伝統を今に伝えています。その軽さ、曲線美をぜひお手に取ってお確かめください。
その他にも、江戸切子とのコラボ製品、柳の皮で染色めたトートバッグなども展示します。
「豊岡柳 KAGO展」は5月19日(月)まで